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「お母さんは、私のすべてなのに。」


ある夕方、ひとりのクライアントさんから

送られてきたメッセージ。



仕事の合間、携帯でそれを読み始めた私は、

すぐにその世界に引き込まれました。







その言葉が

あまりにも美しくて


(わたしの主観であり、彼女にとっては苦しい内容と思います、それでも、とても美しいと感じました)



彼女に聞いてみると



シェアにOKを頂いたので

ここに掲載させていただきます。




***以下、承諾いただいてシェア***




小さい時の私は


「お母さん、私のことを」


「このままの私を、このままの私を、

 ただそうかそうかと言って、

 ただそのまま可愛いがって愛してーーー」



って、



私の全てであった母に、

私の全てであった母に、



言いたかったんだなって。



とにかく、母に、

何度も繰り返し気の済むまで

泣いて怒って言いたかった。



ただこのままの私を、

このありのままの私を、

可愛いがって愛してほしい



だだこのままの私をありのまま

可愛がって愛してほしい



これだ。



これをとにかく



何度もひっくり返って、だだこねて

気の済むまで言いたかったんだ。



とにかくひっくり返って

めちゃくちゃになってじだばたして、



何度も何度もひっくり返って、

とにかく気の済むまで、



だだこねたかった。



「お母さんは、私のすべてなのに、」



「なのに、お母さんは」



「何で、ただこのままのありのままの私を、

可愛がって愛してくれないんだーー。」



「何で母の望む私じゃないと、

可愛がって愛してくれないんだーーー」



って、ひっくり返って、バタバタして、

泣いて怒りたかったんだ。



めちゃめちゃ大暴れしたかった。



私の全精力で、

生きてるエネルギー全部使って

めちゃめちゃひっくり返って、

バタバタ大暴れして、



何でしてくれないんだー、

してほしいんだーーーー



って大騒ぎしたかった。



小さい時の本当の私は、



本当は本当は、生きている全精力をかけて、

これを言いたかったけど、表現したかったけど、



できなくて、


(やったけど見てもらえなかった???無だ‥思い出せない)


できなくて、



私の全てであった母に、



私を可愛いがって愛してもらうためには、

母の望む私にならないとだめだった



母の望む私としてふるまうことを、

私の生きている全精力をかけてやらざるをえなかった。



そのことに、大きな悲しさ、虚しさ、

…腹の底からの怒りがある。





*** ここまで ***




このクライアントさまとの継続セッションは

半年程前に始まって



とにかく抑えきれない怒り

特に家族、子供に対しての、

爆発するような大きな衝動

についてお話を聴いてきました。



そのとてつもなく大きな怒りを

心の奥にしまって



でも、心のどこかでその

圧倒的な大きさに気が付きながら、



どこで爆発するわからない

その怒りに怖れを抱きながら



40年以上を過ごしていた、

そんな内容でした。



そんなこれまでのことを

少しずつ紐解いていく中で

ふっと出てきたこの思い。



「なかったことにしていた、でも

 思い出したかった小さい頃の

 私の気持ちを思い出した気がします」



とも書かれていて



頂いたメッセージを読みながら感じたのは

あぁ、このクライアントさんは

しまっていた心の鍵を

ご自身で開けたんだな、ということ。



人って無かったことにしていた記憶を



「今なら見つめられる。」



と思えた時に

自然と思い出すことがあって



きっとそんなタイミングが

訪れているのかもしれない。



と、思いながら

その美しさに

大きく感動していました。








きっと小さな頃、直視したら

自分が壊れてしまいそうだった想いを



とにかく自分や周りを守るために

奥の方にしまって

無かったことにしようと決めて



だけれど人生の半ばが過ぎようとしている今、

もう一度自分のために、

それからきっと家族のために



その「悲しさ、虚しさ、怒り」

を真っ直ぐに見つめようとする姿に



人の強さや

母であることの想いの深さを

感じていました。



その大切な想いを見つめる過程を

心を込めてサポートしていきますし




その後に、きっと新しい季節を

見つけて行くだろう彼女のことを

本当に素敵だ、と思っています。








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